働いていないママ達の本音

1997年以降、共働き家庭が専業主婦世帯の数を超えた日本。

2017年には、専業主婦世帯約640万世帯に対し、共働き世帯は約1,100万世帯にものぼり、結婚後も働く女性が増えてきました。

しかし、約半数の女性が出産後に離職しているという現実があるのも事実です。

出産等で退職し、いまは働いていないママ達は、働くことに対してどう思っているのでしょうか?

今回はその本音に迫りたいと思います。

専業主婦ママもいつかは働きたい?!

厚生労働省が2015年に実施した「第15回出生動向基本調査」によると、15歳未満の子供がいる夫婦のうち、現在無職の妻に就業意欲を尋ねた調査では、赤枠で囲っている86%の女性が就業を希望していることがわかりました。
しかもそのうち、すぐにでも働きたい人が約19%。


つまり、子育てをしながらでも「働きたいけど働けない状態の人」も存在していることがわかります。

これは何が原因なのでしょうか。

考えられる要因としては、

お子さんが小さい場合→託児システムが十分に整っていない
お子さんが大きい場合→ブランクがあるため職が見つかりづらい

などが問題としてあげられます。

しかし、これらの問題の為に、正社員として働くほどの能力がある人材であったとしても活用できないのは、とても残念な事ですね。

働きたい理由は日本の現状が映し出している?!

就業を希望する理由は人それぞれありますが、専業主婦ママの働きたい理由には、どんなものがあるのでしょうか。

下記は「第15回出生動向基本調査」のアンケート結果から抜粋したものです。


専業主婦ママが仕事に就きたい理由として多いのは、

「子どもの教育費のため」

「生活費のため」

つまり、一度退職して専業主婦になった後、就業するのには「経済的必要性」によるものが大きいことがわかります。
これは、現代の日本を物語っているのではないでしょうか。

1970年代にかけての高度経済成長期に主流になっていった「夫が外で働き、妻が家事・育児を主にする」といったスタイルは、以下のような要因により、現代ではだんだんリスクを負うようになってきました。


・男性も非正規雇用が増えたり給料が下がる可能性があり、雇用が安定しない。

・終身雇用の崩壊により、リストラにあう可能性が以前より高い。

・税金や社会保険料が上がるのに対し、年収はさほど上がらない。

・貯金するため銀行にお金を預けても、金利が低くて増えない。

・教育費は上がり、習い事は低年齢化したため、習い事代がかさむ。

 

一見、経済的必要性から仕方なく働いているようにも見えますが、お金のためだけに働きたいというのが、ママ達の本音なのでしょうか。

専業主婦ママが働くことで得たいもの

株式会社アイデム 人と仕事研究所の平成29年版パートタイマー白書では、お金以外に「働くことで得たいもの」として以下のものが挙げられていました。

・充実感ややりがい

・社会とのつながり

・人との出会い

「賃金以外に得たいと思うものはない」と答えた人は1割程度でした。

もちろんお金も得たいことは事実です。
しかし、それだけではないことがわかります。

専業主婦ママは家にいると、自分の頑張りを誰にも認めてもらえなかったり、自分の自由になるお金が少なかったり、時には孤独だったりして、辛くなってしまうことがあります。

しかし、少し外で働くことによって気が晴れて明るくなれることは、とてもいいことですよね。

専業主婦ママが希望する働き方

では、専業主婦ママ達は、どういう働き方をしたい人が多いのでしょうか。

厚生労働省の「第15回出産動向基本調査」によると、約9割の専業主婦ママが正社員雇用ではなく、パートなどの非正規雇用を希望しています。

では、どうして多くの専業主婦ママは正社員を希望せず、パートを希望するのでしょうか。

株式会社アイデム 人と仕事研究所の平成29年版パートタイマー白書では、「パートとして働く理由」として、以下のようなものが挙げられていました。


・自分の都合のよい時間や曜日に働きたいから

・扶養の範囲内で働きたいから

・生活と仕事の両立を図りたいから

・家の近くで働きたいから

 

この結果からやはり、働いたとしても家事や子育てに対して気にかけていることがわかります。

この理由からこんな状況が伺えます。


・ものすごく経済的に困っているわけではない

・家事・子育てと両立できる範囲で働きたい

・社会でのやりがいや人とのつながりを持っていたい

 

その結果が、パートという選択につながっているのではないでしょうか。

日本では平成27年にパートタイム労働法が変わり、正社員との差別的取り扱いが禁止される対象が拡大され、以前よりは保護されてきましたが、まだまだやりがいを感じられなくない辞めてしまうケースも多くあります。

少子高齢化の時代に、パートタイムの活用は今後とても重要になってくると思います。
働く時間は短いパート勤務であっても、効率よく仕事ができればきちんと正社員と同様に評価され大事にされる、そんな環境整備がもっと進むといいですね。