先日あるセミナーの中で、実際60歳までに亡くなる人の割合は、全体の10%にも満たないのだという事を知りました。
実は、残念なことに私の両親はその10%の中に入っていました。
つまり、両親は全く老後がありませんでした。
人生は何が起こるかわかりません。
確率的にはかなり低いですが、こんなこともあるのです。

そう考えた時、あなたは今の人生を続けますか?
それとも何かを変えたいと思いますか?
日本は世界的にみても長寿国です。
先日のラジオで聞いた話では、米老年学研究グループが発表した世界の長寿ランキングベスト10のうち、5人は日本人だそうです。
世界保健機関(WHO)「世界保健統計2016」の平均寿命ランキングの男女組別順位でも日本は1位でした。
「あなたは何歳まで生きることができますか?」
この質問に答えられる人は、おそらくいないのではないでしょうか?
ここで少し、実際の平均寿命と生存率データをちょっとご覧ください。
目次
日本人の平均寿命と生存率
日本の平均寿命
男性 80.79歳 女性 87.05歳
日本人の各年齢ごとの生存率
20歳男性の生存率全体の約99.49%
20歳女性の生存率全体の約99.61%30歳男性の生存率全体の約98.97%
30歳女性の生存率全体の約99.38%40歳の男性の生存率は、全体の約98.25%
40歳の女性の生存率は、全体の約98.97%50歳の男性の生存率は、全体の約96.65%
50歳の女性の生存率は、全体の約98.03%60歳の男性の生存率は、全体の約92.63%
60歳の女性の生存率は、全体の約95.97%70歳の男性の生存率は、全体の約82.93%
70歳の女性の生存率は、全体の約91.67%80歳の男性の生存率は、全体の約62.64%
80歳の女性の生存率は、全体の約80.89%90歳の男性の生存率は、全体の約25.04%
90歳の女性の生存率は、全体の約49.07%100歳の男性の生存率は、全体の約1.85%
100歳の女性の生存率は、全体の約7.37%厚生労働省 平成27年「簡易生命表」より
見ての通り、私達は明日死ぬ確率も、100歳まで生きる確率も0%ではありません。
ですが、長生きして老後お金に困るリスクのほうが明らかに高いので、現段階で老後を悠長に構えてはいられない現実があります。
ただ、大切なことは、漠然と不安を感じて慌てるのではなく、叶えたい将来の為に、自分のこととしてとらえ、今できることを今からしておくことなのです。
不安な気持ちはよくわかります。漠然としていてよくわからず、どうすればいいかもわからず不安を感じ、具体的に自分に引き寄せて考えることをしたくなくなってしまうのですよね。
なぜなら、私達は将来がわからないことだらけなのですから。
現時点ではわからない老後のこと
・何歳まで生きられるの? (50…70歳…100歳?)
・年金をいつからどのくらいもらえるの? (65歳?68歳?70歳?)
・今と同じ退職金が出るの?
(なし?1000万?2000万?)
・年金生活をする頃、物価は今より上がっているの?
(特に必須の食料品・日用品の価格はどうなってる?)
・年金生活をする頃、医療・介護制度はどうなっているの?
(国はどのくらい医療費や介護費用を負担してくれる?)
・税金や社会保険料はどうなっているの?
(老後も所得税・住民税・自動車税・固定資産税、健康保険料・介護保険料等で約3万円/月かかるケースが多い。
老後は勝手に会社が天引きしてくれない)
先の見えない老後をどう生きていくのか
この先のことはわかりませんが、将来の公的年金額は夫がサラリーマン、妻が専業主婦で40年加入していた場合でも、月15万円程度になる可能性もあると言う説もあります。
少なくとも、公的年金のもらえる額が今後減っていくことは少子高齢化である限り、確かなようです。
かといって、わからない老後を心配しすぎることは無意味な事。
とにかく不安なだけだと、今大事なことをも見失う可能性があります。
ですのでまず、それが実現できるのかどうかはおいておいて、まずは自分がどんな人生を歩みたいのかをプランニングしてみてください。
あなたはどんな夢をもっているのでしょうか?
あなたはどんな人生を送りたいですか?誰に囲まれていたいですか?
どんなことをしていたいですか?そのために今何ができるでしょうか?
これはお金のことだけではありません。
例えば下記のような夢があったならどうでしょう。
➀外食もせず、自給自足の生活を自然のたくさんある場所でのんびり過ごしたい方
②年に1度は海外旅行に行き、趣味も楽しみ、外食もおしゃれもしたい方
あなたはどちらに近いですか?
➀②ではかなり生活費に違いが出るでしょう。
②の方は、ゆとり費がかなり必要になりそうですから、やはり60歳~65歳の間無収入になることを考えると、できる限り65歳までは働いた方がいいですよね。

老後はどの程度お金が必要か?
老後は退職前の年収の7割が必要だと一般的には言われています。
☆夫婦2人、ゆとり費のあまりない月々25万円で60歳~65歳の5年間を過ごした場合でも
25万×12ヶ月×5年=1500万円
たとえ現役時代から給料が下がったとしても、働いた方が老後の不安は少なくなるのではないでしょうか?
この額を貯金から取り崩すことをみなさんはどのようにお感じになりますか?
現在の30代・40代の方々はまだ教育費や住居費がかかり、とても老後のことには手が回らないというのが現状の方もいるのではないでしょうか。
不安だからと言って、私は今の生活を無理をしてまで、やみくもに老後のお金を貯める必要はないと思っています。
亡くなる時に「自分の人生何だったの?」ということに、なりたくないと思うからです。
かといって何もしないのは確かに不安ですよね。
ですので、やみくもにではなく、まず自分の老後の必要額を、試算してみてほしいと思います。
上記にも書いたように、 厚生労働省が毎年発表している「2015年簡易生命表」によると、
日本人の平均寿命は男性 80.79歳 女性87.05歳 となっています。
これを基準に老後必要な額を計算してみましょう!
たとえば65歳までは働いたお金で過ごすとします。
65歳からかかる分を試算すると、
(年金が月15万円、月々25万円の生活をして88歳まで生きたと仮定)
(25万円-15万円)×12ヶ月×(88歳-65歳)=2760万円
余裕をもって生活をしたい方だと
(年金が月15万円、月々35万円の生活として88歳まで生きたと仮定)
(35万円-15万円)×12ヶ月×(88歳-65歳)=5520万円
でも全員がこれを預貯金で賄わなければならないわけではありません。
ここからもらえる退職金や企業年金で補える範囲なら、預貯金がそんなになくてもいいのです。
わが家がどのくらいの退職金をもらえるのかは、会社によって違います。そして、退職金のほかに、企業年金や企業型確定拠出年金があるか等も見ておくといいですね!

老後の生活費はこれを参考にしよう
そして、旅行・趣味や教養・お子さんや孫への資金援助・家賃・住居のリフォーム費用や固定資産税・車費用・医療介護費などそのご家庭ごとに必要な資金は違ってきます。
妻が今後専業主婦か会社員かによっても年金額は変わってきます。
こちらのサイトでは、第Ⅲ章の老後保障に「ゆとりのある老後生活費」についてまとめた記事があります。
(出典 (公財)生命保険文化センター)
年齢別・年収別・職業別・住居種類別などいろんな場合が書かれているので、我が家の場合はどのくらい必要なのか、
わかりやすいのではないかと思います。参考にしてみてくださいね。
まずは自分がどんな人生を歩みたいのかをまず考え、ライフプランを立てる。まずここから始めましょう!
亡くなる時にあんなことをしておけばよかったなという最期を迎えるのか、悔いのない最期を迎えるのかは、今のあなたに大きく左右されます。
ただ老後お金がいるからと漠然と貯金するより、夢をもって貯金する方が圧倒的にやる気が出ませんか?
今より過去には戻れませんが、今から人生を始めることは誰でもできるのです。
でもできることなら早く始めるにこしたことがないことを心にとめておいてください。
コメントを残す